魚介醤油(730円)@新馬場・麺処 丸直
2014-03-16
2011年夏、ビル建て替えのため惜しまれつつ閉店した北品川のスーパー定食屋「丸直」さん。定食屋「なのに」圧倒的な数のラーメンメニューがありしかも旨い、ということでラヲタの間でも結構話題になったものでした。
で、その名店が、2年半のブランクを経てついに復活!
今度は定食屋ではなくラーメン専業店。しかも旧店舗からほど近い南品川(駅は新馬場)という立地となります。
旧店舗と一駅違いということで、家の近所であることには変わりなし。ふと小腹が減ったら丸直へ・・・これはかなりの贅沢ですなw
ということで、オープン週の週末、そろそろ落ち着いたかな?と早速チャリっと訪問です。
休日13:50到着。お店は半分ほどの入り。
ランチタイム終了時刻である14時を過ぎてもしばらく開けているようで、お客さんがどんどん入ってきてついには満席に。なかなか頼もしい客入りですな。
こちらは元々「くいしんぼう」というラーメン屋さんだった物件の居抜き。
とはいえ全面的にリフォームが入っており、店内は明るく清潔感溢れております。新品の調度品が気持ちいいなぁ。
客席はL字カウンターだけでなくテーブルもあったりして、家族連れやグループにも使いやすいお店になりそうですね。
さて、まずはお店入って左の食券機を確認。
おぉ。。。相変わらず豊富なメニュー群ですねぇ。
基本となる汁物は、タレが醤油/塩、出汁が鶏/魚介/合わせ、をそれぞれ組み合わせた全6種。
さらに洋風メニューとして、鶏ポタージュ、ピザソバ、カルボソバというラインナップ。
「ピザソバ」「カルボソバ」というと、それ大井町のあのお店の看板メニューじゃね?と多少のムムム感がありますがw実は丸直の大将、直々にajito ismにご挨拶に伺い、三浦シェフに仁義を切って名前を頂いたんだそうな。うん、そういうの大事ですよねw
#ajito ismさんからも開店祝いのお花が届いておりました。
#ちなみに一番大きいお花は「奥丸会」という謎の団体からのものw
券売機には塩/醤油の汁なし、および塩/醤油のつけ麺のボタンもありますが、まだメニュー開発中ということで売れ切れ表示。
旧店舗で名物だったJ系メニューの「直次郎」ですが、物件の都合上豚骨をガンガン炊けないようで(青横の某家系みたいな匂いは絶対出さないこと、と大家さんに念押しされたらしいw)、実質封印。
ただ、今後鶏とかを使って何かやらかそうか、という構想はあるらしいです。まぁそこらへんは、券売機に4種の「限定」ボタンがあることがきっちりと伏線になってますねw
今日はまず、ご挨拶がてらお手並み拝見、ということで券売機左上メニューの「魚介醤油」をチョイス。
食券を購入しカウンター席へ。広い厨房では大将が腕を振るっており、女将さんがサポート。お会いするのは久しぶりですが、お二人ともお元気そうで安心しました!
さすがに2年半のブランクがあると体が付いていかないようで、オープン当初はかなりテンパったオペレーションだったようですが、1週間営業してだいぶ動線が安定し落ち着いてきたみたいですね。待つこと10分弱で着丼です。
おっ、クリアな醤油スープがなかなか旨そう!
スープの中には太麺が泳ぎ、その上にはチャーシュー2種、レンコン、タケノコ、ネギにタマネギ、そして海苔。
お蕎麦のような魚介出汁の強い香りがフワリと鼻に抜け、これはかなりよさげな雰囲気ですよ〜。
では、熱々でサラッとした口当たりのスープを一口。
・・・第一印象は「結構煮干効いてるのね!」。
このスープ、動物系素材は一切使ってないそうで、節、煮干、乾物等の旨味と醤油の風味から構成されます。動物レス&無化調でこれだけしっかりしたコクとは、なかなかやりますな〜。
今日の煮干は若干青魚感が強く、僅かに酸味もありクセは強めかな。ただ苦味は抑えられており飲みやすいです。
で、このスープの印象を牽引してるのは、カエシに使う生揚げの「にほんいち醤油」ですね。
この醤油、先日味見する機会があったんですが、単体でもめちゃめちゃ旨いんですよね(いつも家で安い醤油ばかり使ってるので尚更そう感じるw)。こいつのキレとコクが出汁の多少の雑味も覆い隠してくれる感じ。
表面の香味油は、キャノーラ油に煮干とネギの香りを移したもの。口当たりはサラッとしており油の重さは一切なし。塩梅はジャスト。
麺は菅野製麺製の角断面中太、ゆるい縮れを持ったもの。
この手の清湯スープには細麺、という予定調和を覆す太麺チョイスがなかなか個性的。
麺は若干ベージュがかった色で、表面には全粒粉のポツポツが確認でき、一般的にはつけ麺に使ってもおかしくない麺です。
加水は中〜高でモッチモチの弾力ある歯ごたえ。また麺味もかなり強めで、主張が強い麺ですな。
で、問題は「合うかどうか」なんですが・・・相性悪くないですね!
ここでもいい仕事してるのは醤油ダレ。キリッとした醤油風味がしっかりした麺味といい感じにシナジーしてくれ、これはこれまであまり食べたことない組み合わせかも。両者の絡みも問題なし。麺量は150g。
チャーシューは最近のトレンドに則り2種を使い分ける構成。
1枚はロース系煮豚スライス。なんとなく旧店舗の味(あの時は巻豚だったけど、カウンターの上に積み上げられた神々しい姿が今でも目に焼き付いていますw)を彷彿とさせる醤油味。食感はしっとりジューシー。
もう1枚は鶏ムネでしょうか。脂身ゼロで若干パサってるかなぁ。味付けは最低限の塩味のみで、スープに浸けて頂く感じ。
そしてユニークなのは、タケノコとレンコン。これらはおつまみメニュー「野菜煮」でも使われるんだそうで、ここらへんのチョイスは元定食屋さん、という感じですよねw
どちらも薄味で仕込まれたもので、安定のクオリティ。個人的にはタケノコに軍配を上げたいw
海苔は厚めの正方形のものが1枚。スープに浸し麺を包んでいただきましょう。
小さめに刻まれた生タマネギは、青魚のクセをいい感じでいなしてくれる名脇役といったところ。青ネギはスープの風味を邪魔せずいい薬味感。
ということで、サクッと頂き丼を上げてごちそうさまでした。
トータルで見て、現代のトレンドを貪欲に取り入れつつも底辺には「元定食屋イズム」を感じさせる「おかえりなさい!」な和風ラーメン。
まだ荒削りな部分も見られますが、旧店舗時代のでデフォラーメンも、最初出会った頃と末期では全く別物に進化していたので、こちらも今後のブラッシュアップが楽しみですね。
大将の「ラーメンが好きでしょうがない」「旨いラーメンを作りたくてしょうがない」という気持ちがある限り、丸直のラーメンは進化を続けることでしょう。。なんて勝手にまとめてみたりw
とりあえずアレだ、限定ラッシュが始まる前にデフォをひと通り食べておかないと。。
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